AI時代に向けて子どもに必要なスキルと
心の土台作りのお手伝い
このブログでは、保健師がAI時代に向けた子育ての情報を発信しています。
デジタルウェルビーイングとは?
私たちの生活は、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスに囲まれ、便利さと共に新たな課題も抱えています。子どもたちが健康的に成長するために、私たち親ができることは何でしょうか?
このブログでは、「デジタルウェルビーイング」という考え方を通じて、心の土台をしっかりと築き、バランスの取れたデジタル生活を送るヒントを共有します。
今回は、デジタルウェルビーイングとは?についてご紹介します。
デジタルウェルビーイングとは?
デジタルウェルビーイングとは、デジタルデバイス(スマートフォンやタブレット、コンピュータなど)の健康的な使用を意識し、私たちの生活や健康に良いバランスをもたらすことを目指す概念です。
特に子育て中のママにとって、この概念は子どもたちが健康に育つための大切な要素となります。
現代社会において、まず問題となっているのが、デジタルデバイスの不健全な使用です。
総務省の令和4年通信利用動向調査によると、スマートフォンの保有状況に関して非常に高い数値が示されています。
具体的には、世帯の保有割合が90.1%に達し、9割を超える家庭がスマートフォンを所有していることがわかります。さらに、スマートフォンの普及率が高まる中、その使用年齢も年々低下しています。
スマートフォンは非常に便利な道具ですが、私自身、子どもたちに使わせる時間が長くなりがちです。
ただし、スマートフォンの使い方次第で、私たちの生活の質が大きく変わることもあります。
長時間のスマートフォンの影響とは?
スマートフォンなどのデバイスを長時間使用すると、脳の前頭前野に疲労が蓄積します。前頭前野は、計画を立てたり、判断を下したり、感情をコントロールするための重要な部位です。
この部分が疲れると、以下のような症状が現れることがあります。
物忘れが増える
普段なら覚えていることも忘れがちになります。例えば、鍵をどこに置いたか忘れる、宿題をやることを忘れるなどです。
感情の起伏が激しくなる
普段はあまり怒らないことでイライラしたり、突然泣き出すなど、感情が不安定になることがあります。
集中力が持続しない
子どもが宿題に集中できなかったり、大人でも読書や映画を最後まで集中して見ることが難しくなります。
判断力が低下する
日常の小さな判断が難しくなり、何をすべきか決めかねることが増えます。
自律神経が乱れる
睡眠の質が低下したり、胃腸の調子が悪くなるなど、体調不良が起こりやすくなります。
特に子どもの成長に大切なのは睡眠です。
過度のスマートフォン利用は、睡眠中に重要な役割を果たすメラトニンの分泌を減少させ、オレキシン(覚醒を促す化学物質)の生成を妨げます。
デジタルウェルビーイングの実現に向けて
デジタルウェルビーイングを実現するには、デバイスから距離をとる「デジタルデトックス」が有効です。日々の生活において簡単に取り入れることができるものから、少し意識的な努力を要するものまで様々です。
以下に、効果的なデジタルデトックスの方法をいくつか紹介します。
デバイス側の機能を利用する
多くのスマートフォンには「スクリーンタイム」または「デジタルウェルビーイング」という機能が備わっています。この機能を利用して、子どものデバイス使用時間を視覚的に把握し、使用制限を設定することができます。
例えば、特定のアプリの使用時間を制限したり、就寝時間にはデバイスを自動的に使用不可に設定するなど、細かい管理を利用しましょう。
定期的な「ノー・スクリーン・タイム」を設定する
一日の中で、特定の時間を「ノー・スクリーン・タイム」として設けましょう。例えば、食事中や就寝前の1時間は、全家族がデジタルデバイスを使わない時間にすることが効果的です。
この時間を、家族で話をしたり、本を読んだりする時間に充てることで、自然とスクリーンから離れる習慣が身につきます。
屋外活動を増やす
週末や休日には、屋外での活動を計画してみてください。公園で遊ぶ、自然散策をする、または地元のイベントに参加するなど、外での活動は子どもたちをデジタルデバイスから自然に離れさせることができます。
身体を動かすことで、健康的な生活リズムも促進されます。
創造的な趣味を奨励する
子どもがデジタルデバイスに頼らずに楽しめる趣味を持つことは、デジタルデトックスに非常に有効です。
絵を描く、楽器を演奏する、手工芸に挑戦するなど、創造的な活動を奨励することで、子どもの想像力と集中力が育まれます。
読書を奨励する
子どもに読書の楽しみを教えることも、デジタルデトックスの良い方法です。
年齢に合った本を一緒に選び、読書の習慣を身につけさせることで、自然とスクリーンの外で時間を過ごすようになります。
デジタルよりも紙の本で読むことをお勧めします。漫画も良い選択肢ですね。
良質な睡眠を優先する
夜、子どもと一緒に早めにベッドに入る習慣をつけることで、規則正しい睡眠パターンが身につきます。また、寝室をデジタルデバイスフリーのゾーンにすることで、睡眠の質を向上させることができます。
質の良い睡眠は、日中の活動にもポジティブな影響をもたらします。
特にスマートフォンやタブレットの画面から発せられるブルーライトは、睡眠の質を低下させることが知られています。
就寝前の1時間はデジタルデバイスの使用を避け、リラックスできる活動(例えば読書や軽いストレッチ)を行うことで、睡眠の質を向上させましょう。
ぼーっとする時間を設ける
「ぼーっとする時間」を設けることは、子どもたちの心身の健康に非常に有益です。この時間は、デジタルデバイスから離れて、何もしないでリラックスする時間を意味します。
こうした時間を設けることで、子どもたちは自分の感情や考えを内省する機会を持ち、創造力や集中力の回復を促します。
ぼーっとする時間を設ける:動物と関わる
ペットがいる家庭では、この時間を使って犬を撫でたり、猫と遊んだりするのも良いでしょう。動物とのふれあいは、子どもたちにとって癒しとなり、感情のコントロールにも役立ちます。
また、家にペットがいない場合でも、地元の公園に行って鳥を観察するなど、自然の中で動物と触れ合う機会を作ることができます。
ぼーっとする時間を設ける:空を見上げる
屋外に出て、空を見上げることも素晴らしい活動です。雲の形を眺めたり、星空を観察したりすることで、子どもたちは自然界の壮大さや美しさを感じ取ることができます。
これは、子どもの好奇心を刺激し、宇宙や天気など、自然現象に対する興味を深めるきっかけにもなります。
今回の記事では、主にデジタルデトックスについて投稿しましたが、デジタルリテラシーもデジタルウェルビーイングに重要な事です。
ぜひ以下の記事もご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
私の発信が少しでもお役にたてると嬉しく思います。
skymotherでは、
「AI時代に向けて子どもに必要なスキルと心の土台作りのお手伝い」のオンラインレッスンを実施しております